イームズ シェルチェア レストア前編(ナウガレザー剥がし)
初めまして、だんなです。
学生時代やっていたブログが懐かしくなり、趣味のことをダラダラと記録する場として嫁さんのブログ内に旦那の小部屋として間借りさせてもらうことにしました。
ビンテージ家具の中でも大好きなイームズのシェルチェアですが本物は高くて買えず、10年ほど前に買ったプラスチック製のリプロダクト品のシェルが劣化しヒビが入ったことをきっかけに、本物のFRP製のビンテージシェルに手を出してみることにしました。
シェルチェアの歴史や年代については色々情報がありますが、特に今回トライしたナウガレザー剥がしなど中々調べても情報がなく、一か八かでチャレンジしたのでどなたかの役に立てば幸いです。
アメリカ赴任中、現地で比較的お手頃な価格で当時モノのFRP製のシェルを手に入れることができました。使わなくなったリプロの脚を流用しニコイチでイームズシェルを作成しようとトライ。
まず手に入れたFRPシェルはこちら
表皮にオレンジ色のナウガレザーが貼られたモノになりますが、宿命の浮きや破れがそこら中にありこのまま使うにはボロボロです。そのため、eBayで送料込みの68ドルで購入できました。
ハーマンミラーのマークのエンボスが入っているいわゆる2ndと呼ばれる1955ー1970年代のものですが、配達日が記載されたラベルが残っており1971年12月18日という日付が残っています。ざっと半世紀前に作られたものと考えるとテンションもあがります。
最初にやらないといけないのが、このボロボロのナウガレザー剥がし。
これが中々大変でした。縁の部分を外して簡単に剥がれればいいのですが、FRPのシェルとナウガレザーの間に接着剤でウレタンが貼られ、経年劣化で硬くなっているためそう簡単に剥がれません。
勢いで剥がしてみましたが、ウレタンが完全にFRP側に残ってしまっています。
ここからは気合で樹脂製のスクレーパーのようなものを使い(実際には車の内張外し)、FRP側に残ったウレタンをどんどん削り落としていきます。削り落とした結果がこちら。まだまだ、大量のウレタンが残っており、気持ち的には無駄金を使ってしまったのか。。と絶望しはじめる所です。
諦めないで削り続けた結果がこちら。途方もないです。このままスクレーパー作戦だけでは限界があります。
残ったウレタンをきれいに剥がすため、ペンキを希釈するシンナーなど色々試しましたが、個人的に一番よかったのがホワイトガソリン、通称白ガスでした。ランタンなどの燃料に使うもので、ホームセンターなどで買えます。
白ガスを少しウレタンの上に直接かけ、スクレーパーで擦っていくと、ボロボロとウレタンが剥がれ(それでも根気は要りますが)結構きれいにウレタンが落ちていきFRPの素地が見え始めてきます。
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これを続けた結果がこちら、まだ所々に小さいウレタンカスが残っていますが、白ガスを染み込ませたウエスで擦ると落ちていきます。きれいに元のFRPのシェルが出てきて、独特の艶もしっかり残っています。こちらはベースがベージュのFRPシェルでした。当時のFRPの荒々しいしい感じがとてもいいですね。
剥がすのが大変だった分、ここまで来た時の達成感は格別です。
長くなってしまったので、後編へ続きます。
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