アメリカで始めるビンテージアイテム発掘

2023年11月6日

元々MCM(ミッドセンチュリーモダン)やレトロなものがなんとなく好きな程度の私でしたが、3年半のアメリカ生活の中で一つの楽しみになっていたのがビンテージ品、アンティーク品のささやかな収集でした。
今やネットの時代でeBay等でも欲しいものを探すことが簡単にできますが、やはり自分の足で探し好みのものを見つけた時の喜びは代えがたいうれしさがあります。

私は、アメリカ滞在中に主にFirekingやOld Pyrexを初めとする食器類、ビンテージランタン、古着、ビンテージ家具、雑貨などを求めて、時間があるときに捜索していました。アメリカに行く前はそんなイメージ全く持っていませんでしたが、意外にもアメリカには古いものを大事にする文化もあり田舎町でもそこら中にアンティークショップがあったりします。今日はアメリカでのビンテージ品、アンティーク品の発掘方法について、私の経験を元にまとめて書きたいと思います。私は在米中にビンテージ品の発掘にハマり、主にファイヤーキングのマグや、キャンプで使うビンテージランタン、ギアなどを中心に日々色々な店を捜索していました。

アメリカで収集したFirekingのマグの一部
こちらもアンティークショップ等で見つけたコールマンのビンテージランタン、ジャグなど

ちなみに、アンティーク品は100年以上前のモノ、ビンテージは一般的に20年以上前に製造されたものを指すようで、この定義からすると私が集めていたものはほとんどビンテージ品ということになりますね。

アンティークショップ&モール -Antique shop&Mall-

発掘難易度★
価格★★★

何を探しているかによるかとは思いますが、一番確実にビンテージ、アンティーク品に出会えるのが各町にあるアンティークショップです。Google Mapで"Antique"と検索すると見つかります。特にアンティークモールなどの名前がついている場合、店の中に各出店者がブースを構えてそちらに商品を並べているスタイルになります。

商品は各ブースで並べられていますが、ほとんどの店の場合ブースにお店の方がいるわけではなく購入するものを手に取って、支払いは1カ所でまとめて行うスタイルになります。

アンティークショップ&モールの場合、当たり前ですがほとんどのブースがビンテージ品やアンティーク品を扱っているため、出会える確率が高いです。いろんなものを雑多に置いてあるブースもあれば、何かに特化したブースなど出店者のスタイルのよって様々です。ビンテージ品に出会える可能性は高いですが、私の感覚だと値付けは高めの確率が高いように思います。あくまでも確率が高いだけで、えっこれ、この金額でいいの!?といった掘り出し物に出会えることもあります。田舎の辺鄙なところにあるアンティークショップ&モールの方が、中々モノは見つからないけど、見つかったときは値段安くやった!となることが多かったです。

EAMESのシェルチェアなど、ビンテージ家具などと出会える可能性があったのも大型のアンティークショップが多かったです。

このイームズの2ndモデルのビンテージシェル(コントラクトベース)もアンティークショップで遭遇

フレアマーケット -Flea Market-

発掘難易度★★
価格★★

次にご紹介するのがフレアマーケットです。Google Mapで"Flea market"と検索すると出てきます。
あまり聴き馴染みのなかったFleaという単語ですが辞書で調べると蚤という意味のようで、Flea marketとは蚤の市、フリーマーケットを指すようです。

このフレアマーケットですが、蚤の市なので全米各地でイベントのようにやられていますが、特に中東部のエリアではFlea Marketの名で常設されているショップが多くありました。形態としては上述のアンテークモールとかなり似ており、ブースごとに各出店者が好きなものを販売している形になります。アンティークモールとの違いは、出店されているブースがビンテージ品だけではなく、自作のクラフト品だったり、本当に家で不要になったモノ、ガラクタ、ディスカウント商品と本当に雑多でなんでもあり状態で、商品が並んでいます。

アンティークモールのようにビンテージ品に特化したブースもありもちろんそちらでも見つかりますが、ガラクタが雑然と並べられている中にひっそりと数点だけビンテージ品が紛れ込んでいることもあります。
大体、そのような場合は破格の値段がつけられてることがあり、見つけた時は思わずガッツポーズです。

スリフト -Thrift-

発掘難易度★★★
価格★

最後に紹介する形態がスリフトです。こちらは”thrift”とGoogle Mapで調べるとヒットします。
スリフトも日本では聴き慣れない言葉ですが、意味としては節約・倹約という意味で、全米中にスリフトストアと呼ばれる店が点在しています。このスリフトストアですが、基本的には慈善団体によって運営されており、不要になったものを寄付として無料で引き取り、それを安い金額でお店で再販するリサイクルショップになります。収益も慈善活動や寄付に当てられ、もののリサイクルだけではなくハンディキャップのある方が働ける場所を生み出したりと、アメリカならではの慈善事業になります。有名なものだと”Goodwill”や”Salvation Army”などがスリフトストアの代表例かと思います。

私も帰国前に不要になったものを寄付してきたのですが、店の裏にあるDonationという場所に車で乗り付けて荷物を渡すだけで寄付ができるのでとても便利でした。

このようにいろんな方から寄付されたものを、ガラスコップなら50セント、プレートなら1ドル、Tシャツなら3ドルといった感じで、カテゴリーごとにえいやで値付けされていくことがほとんどのため、正直ビンテージ品やいい感じの古着が見つかることはかなりレアで、ほとんどが普通の中古、ガラクタ、ボロ着であることがほとんどです。
それでも稀ではありますが、ファイヤーキングやパイレックスの食器、60s、70sのビンテージ古着と出会えることが時々あり、その時の高揚感はたまりません。

私も数回ではありますが、ファイヤーキングのマグやターコイズのプレート、ビンテージ古着などを発掘できたことがあり、見つけた時の喜びはアンティークショップ、フレアマーケットでのそれを遥かに凌駕します笑

最後に

今回、アンティークモール、フレアマーケット、スリフトストアを中心にご紹介しましたが、この他にも家の中のモノ丸ごと売りに出すエステートセールや、週末に家の前で不用品を売るヤードセール・ガレージセールなどでもビンテージ品を発掘できることがあります。
それ以外にも、アメリカではFacebookにマーケットプレイスという近所の方と個人間で物品を売買することができる機能もあり、そちらでも見つけられることがあります。

日本でビンテージ品となると専門店の他、蚤の市などのイベントが中心になってしまい、もちろんそのような場所だと値段もそれなりの金額がついていて中々手が出しにくいことが多いように思いますが、アメリカだと上記のような場所で思いがけないものに出会えることがあるのでアメリカに滞在することがある方は是非チャレンジしてみてください!